注文住宅の断熱を示す「UA値」「断熱等級」とは?

UA値・C値イメージ

快適な暮らしをするために、大切なポイントとなってくる家の性能をご存じでしょうか?
それは断熱性能です。注文住宅を建てるうえで欠かせない住宅性能ともいえるでしょう。
この記事では、断熱性能を表すUA値や断熱等級についてご紹介します。また、生駒市・奈良市エリアの地域情報もお伝えするので、参考にしてみてください。

01 Why is insulation necessary?
なぜ断熱性能が必要?
断熱性能とは、外気の温度を遮断する性能です。室内温度は外気温に大きく影響を受けますが、断熱性能が高い家ほど外気温の影響をあまり受けません。断熱性能が高ければ、夏も冬も快適に過ごせるというわけです。
また、エアコンなどの使用頻度が抑えられるので光熱費の削減にもつながり、家族の健康を守ってくれる大切な役割も果たします。室内の温度が下がるのを抑制しつつ、ヒートショックによって起こる健康被害も防げます。そんな断熱性能には様々なレベルがあり、レベルによってメリットや効果に違いがあることをご存じでしょうか?

断熱等性能等級とは?

断熱性能には、「断熱等性能等級」という省エネ性能を示すランクで区切られた基準があります。これは国土交通省が制定する「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の中で定められたものです。


等級7 : 暖冷房使用時に発生する一次エネルギー消費量の約40%が削減可能な性能。
等級6 : 暖冷房使用時に発生する一次エネルギー消費量の約30%が削減可能な性能。
等級5 : ZEH基準相当レベル。
等級4 : 次世代省エネ基準といわれ、これまでの品確法では最高水準だった。
等級3 : 一定レベルの省エネ性能をもつ。新省エネ基準と呼ばれてきた。
等級2 : 約40年前の基準のため、省エネレベルは低い。
等級1 : 上記以外


等級が高いほど、断熱性能が高いことを指しています。2022年に等級5・6・7が制定されるまでは、約23年前に制定された等級4が最高水準でした。しかしながら「2050年の住宅脱炭素化」に向けて、さらに高い断熱性能が求められたため、断熱等級の改新が行われたのです。等級4より断熱性能が高いとされるZEH水準やHEAT20による基準のG2・G3グレードが新しく基準として参考とされています。

窓越しにテラスが続くブラウンのインテリアがお洒落なリビング

UA値とは

UA値とは、外皮平均熱貫流率といって「室内から外へ出ていく熱量」を示したものです。
熱損失量(w/k)を外皮面積(㎡)で割ると、外皮平均熱貫流率であるUA値が算出できます。UA値が小さいほど熱が外へ出にくく、断熱性能が高いのです。
基準になる実際の数値は、国土交通省が省エネ基準の指標を出しています。大きく8つの地域に分かれ、住んでいる地域によって区分されています。例えば東京都23区だと、地域区分6なのでUA値は等級5なら0.6、等級6なら0.46、等級7なら0.26以下でなければ、基準をクリアしたことにはなりません。

省エネ法とは

「エネルギー使用の合理化等に関する法律」のことをいいます。オイルショックを機に1979年に制定された法律で、輸送機関や工場などでのエネルギー使用を効率的に行っていくことが目的とされています。
省エネ法においてエネルギーとされるのは、電気・燃料・熱の3つ。これに該当しない風力や太陽光のエネルギーは対象とはなりません。

省エネ基準とは

「省エネルギー基準」は、省エネ法に基づいて定められた住宅分野に関する基準です。その中では、地域区分によって以下のようにUA値の基準が定められています。
省エネ基準グラフ


ZEHとは

"Net Zero Energy House"の略語で「エネルギーの収支をゼロ以下にする家」が目標に掲げられています。生活で消費してしまうエネルギーよりも太陽光などを活用して生み出すエネルギーが上回ることを目指します。断熱性能が高く、省エネ重視された住宅に設けられた基準で、各地域によるZEHの基準に適合するUA値は以下の通りです。
ZEHグラフ


HEAT20とは

HEAT20とは「20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」の略称。HEAT20は地球温暖化やエネルギー問題について長期的な視点で考え、省エネ化を推進するために住宅の断熱性能に注目。住宅の断熱性能を上げ、住む人の健康維持、快適性向上を実現するために活動する組織です。HEAT20は、日本を8地域に区分し、各地の気候に適切な断熱性能の基準値を設定しており、基準値には3つのグレードがあります。
より高い省エネ化を実現するためZEHなどの他基準よりも、厳しめな基準が設定されています。HEAT20の地域別、グレードごとの基準に適合するUA値は以下の通りです。

HEAT20グラフ


02 Advantages and disadvantages
断熱等級のメリットとデメリット
大きな窓と吹き抜けで明るいリビング

次に断熱等級ごとにおけるメリットとデメリットを紹介します。

断熱等級のメリット

断熱性能が高い住宅は、外気の影響を受けにくく消費エネルギーを抑えられるため、経済的に優しくかつ快適な住宅といえるでしょう。等級によって、住宅ローン減税控除額が拡大されたり、「ZEH支援事業」「こどもみらい住宅支援事業」などの補助制度を利用できたりする可能性があります。ただし、断熱等性能等級以外のその他の要件についても確認が必要です。等級が高い省エネ住宅は初期費用が高めなので、こういった優遇は魅力的ですね。

断熱等級のデメリット

快適性が高い省エネ住宅ですが、デメリットはコストがかかることです。等級が上がるほど、高気密・高断熱の性能も上がるわけですが、やはり通常の住宅よりも初期費用が割高になってきます。長い目で見れば光熱費が削減でき、家を長持ちさせることにつながるので、しっかり考えたいポイントです。


03 Regional information of Nara City and Ikoma City
生駒市、奈良市エリアの地域情報
生駒市の風景

注文住宅を建てようと考えたときに、重要になってくるのが住宅を建てる土地情報ですよね。住宅を建てようと考えているエリアの気候や地域区分などを知っておいて損はないでしょう。そこで奈良県生駒市、奈良市エリアの地域情報をご紹介します。

地域区分は?

前述したとおり、日本での地域区分は8つの地域に分けられており、奈良市は6地域、生駒市は5地域に区分されます。5・6地域の省エネ基準に適合するUA値は0.87です。

ZEH基準とHEAT20基準の具体的なUA値

6地域である奈良市と5地域の生駒市のZEH基準に適合するUA値はどちらも0.6相当以下となっています。
HEAT20適合のUA値はグレードごとに異なります。まず5地域である生駒市は、G1では0.48、G2では0.34、G3では0.23とされています。6地域である奈良市では、G1では0.56、G2では0.46、G3では0.26とされています。

奈良市の気候

奈良市の気候の特徴は、夏は温度が高め、冬は温度が低めです。年間平均気温は14℃で、内陸性気候の特徴を持ちます。2020年の年間日照時間は約1,895時間。年間降水量が少ないことから、水不足が市の課題となっていましたが、須川ダムが建設されたことで水の需要に対応できました。

生駒市の気候

生駒市は年間平均気温が15℃前後で、最高気温と最低気温の差が大きい盆地気候です。生駒市の年間日照時間は約1900時間前後で、年間の降水量は年によって差はありますが1000~1500mm前後です。


白と黒の外壁とグリーンの庭が爽やかな家
04 Let's take counsel!
断熱性能が高い省エネ住宅の建築は、
VITA ARCHITECTUREにお任せください

年間を通して温度差が大きい生駒市・奈良市で注文住宅を建てるなら、断熱性の高い省エネ住宅がおすすめです。断熱性能が高い省エネ住宅なら、外気温の差にも左右されず、快適に過ごすことができるでしょう。しかし、建築における初期費用を考えると躊躇する方もいらっしゃるかもしれません。VITAなら、コストパフォーマンスだけでなく、住宅性能やデザインにも注目し、快適に暮らしやすい住宅を実現します。理想の家を実現したい方は、ぜひVITAまでご相談ください。


【編集】
1級建築士...1名・2級建築士...2名 / 木造建築士...1名 / 宅地建物取引士...5名 / 賃貸不動産経営管理士...2名 / FP1級...1名・FP2級...2名・FP3級...5名 / 行政書士...1名 / AFP...1名


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