高気密高断熱住宅の光熱費
注文住宅を検討中の方は「高気密高断熱住宅」という言葉を、一度は聞いたことがあると思います。高気密高断熱住宅は、環境に良いだけでなく光熱費の削減にも効果的な住宅です。ですが実際にはどのくらいの光熱費がかかるのか、住んでみないとわからないもの。そこで今回は、一般的な住宅と高気密高断熱住宅の光熱費を比較します。生駒市・奈良市に特化した情報なので、注文住宅を検討中の方は、ぜひご覧になってください。
01 Highly airtight and highly insulated house
高気密高断熱住宅とは
高気密高断熱住宅は、どのような家のことを指すのでしょうか。ここではまず言葉の定義について確認していきましょう。
高気密住宅とは
高気密住宅とは、天井や壁、窓枠といった部分の隙間を少なくした家のことです。隙間がある家は、室内と屋外で空気が出入りしてしまいます。つまり、隙間が多ければ多いほど冷房や暖房が効きにくいということです。
高気密住宅は、このような隙間を高精度な建築部材や防湿シート、気密テープ、断熱材を使って埋めています。外気の影響を受けにくいため、高気密住宅は無駄に電力を使う必要がありません。エコで環境に優しい住宅なのです。
高断熱住宅とは
高断熱住宅は、住宅そのものの断熱性能を高めた家のこと。外気は隙間だけでなく、壁を通じて室内に伝わるものです。高断熱住宅では、外壁と内壁の間に断熱材を使用したり、高断熱の窓を用いたりして家の断熱性を高めています。そういった工夫により高断熱住宅では室内と屋外の熱移動が少なくなり、快適な空調を保てるのです。断熱性能は、UA値という数値を用いて評価されます。基準については後述しますが、数値が小さければ小さいほど、断熱性能は高いということを覚えておきましょう。
奈良県の地域区分から見たZEH基準
断熱性や気密性について理解を深めるためには、省エネ基準地域区分について知っておく必要があります。省エネ基準が初めて制定されたのは1980年のこと。以降改正を繰り返し、2016年に改正されたものが現行の省エネ基準として用いられています。今回は2016年の省エネ基準の地域区分について説明しましょう。
■ 省エネ基準地域区分
地域の気候に合わせて、日本を8つに細分化した区分のことです。例えば、北海道と沖縄では気候が異なります。このように求める断熱性能はエリアによって変わるため、省エネ基準地域区分では、同様の冷暖房設備でどこのエリアでも快適に過ごせるかどうかが基準となっています。
2019年に施行された新地域区分によると、生駒市は4の地域、奈良市はエリアによって4と5の地域に分類。省エネ基準で推奨されているUA値は、地域4で0.75、地域5で0.87となっています。
■ ZEHで求めるべきUA値
ZEHとはより高い省エネ性能で、エネルギー収支をゼロ以下にすることを目標とした住宅のことです。ZEHでは省エネだけでなく、太陽光発電などでエネルギーを創ることも求められます。前述した日本の省エネ基準は、世界的に見ると決して高い基準とは言えません。そこで低炭素社会を実現するために、政府が掲げた政策がZEH基準での新築を増やすことなのです。ZEH基準では、4と5どちらの地域区分でもUA値は0.6以下にすることが求められています。
02 Relationship between home performance and utility costs
家の性能は光熱費に影響する?
家の性能は、住みやすさや光熱費の支払いに直結します。ここでは実際に、奈良エリアでの一般的な住宅と、高気密高断熱住宅の光熱費を比較してみましょう。
平均的な光熱費
総務省が発表している2022年の家計調査報告では、2人以上の世帯における奈良市の光熱費は、電気代とガス代あわせて月間18,944円と報告されています。こちらの数値はあくまでも年間の平均値。季節によって変動するため、特に暖房器具を使用する機会が増える冬場は、さらに光熱費が高くなることが予想されます。また、家族の人数にも光熱費は影響を受けるでしょう。
高気密高断熱住宅の光熱費
一方、ZEH基準をクリアした高気密高断熱住宅の場合の光熱費を紹介しましょう。生駒市・奈良市で求められるZEH基準でのUA値は0.6以下です。UA値0.6以下を実現した高気密高断熱住宅の光熱費は、月間で12,073円。つまり、一般的な家庭と比較すると6,921円の差額となります。そこに太陽光発電などで創ったエネルギーを売電できれば、さらに光熱費の削減が見込めることも。契約している電気会社やプランによって変動するため、あくまでも目安とはなりますが、長い目で見ればきっと料金面にメリットを感じていただけるはずです。
また、近年ではZEH基準を超えたHEAT20G2基準の性能レベルがあると良いと言われています。
生駒市・奈良市のHEAT20G2基準でのUA値は0.46以下です。HEAT20G2基準をクリアする住宅性能であれば、より光熱費の削減にも繋がるでしょう。
高い性能値をクリアするためには、断熱材や窓の選び方もポイントとなるので、事前に情報収集しておいてもよいでしょう。
03 Points to reduce utility costs
光熱費を削減するポイント
高気密高断熱住宅に住む以外にも、さらに光熱費を削減するポイントがあります。それは、古い家電を見直すことです。家電の中でも、エアコンと冷蔵庫は消費電力が大きい傾向にあります。家に昔から使用している大型家電があるのであれば、省エネタイプの新しい家電に買い替えるだけで、大きく光熱費を削減できるでしょう。
また、洗濯機・乾燥機はまとめての使用がおすすめです。容量の8割以上を目安に、まとめて使うようにしてみてください。小さな工夫ですが、光熱費は日々の積み重ねです。できることを毎日続けることが、節約のポイントになります。
04 Let's take counsel!
奈良エリアで高気密高断熱住宅を建てるなら
VITA ARCHITECTUREがおすすめ!
VITA(ヴィータ)は、性能・品質の高い家を提供しています。「夏涼しく、冬暖かい家」をコンセプトとして、高い気密断熱性能を実現。ZEH基準を大きく上回ったUA値0.46をクリアしています。建築家が物件を作るため、デザイン性も高いことが特徴。お客様の理想の住まいづくりをサポートします。生駒市・奈良市といったエリアで土地探し・注文住宅を検討中の方は、ぜひ弊社にお問い合わせください。
【編集】
1級建築士...1名・2級建築士...2名 / 木造建築士...1名 / 宅地建物取引士...5名 / 賃貸不動産経営管理士...2名 / FP1級...1名・FP2級...2名・FP3級...5名 / 行政書士...1名 / AFP...1名
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